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20,000&30,000HITありがとうございますの感謝小説、後編です。
が。

40,000HIT頂きました!
こちらも本当にありがとうございます!!

本当に感謝感謝です。
これからも頑張ります!

アニメ21話(碧血録:9話)は土千祭り!!
(ネタバレなので反転宜しくです)
何があれって、千鶴の幻覚と幻聴まで見て聞いてしまった土方さんに激しく萌えました!!!
萌えたって言うか、悶えた!
そして憔悴しきった状態で『千鶴…』ってああん、もうっっ!!
堪りませんね!
内容は色々つめすぎてる感が否めませんでしたが、それでも千鶴に触れまくる土方さんが可愛い!
次は最終回かと思うと寂しいですが、どんな形で終わるのか、楽しみです。

さて、後編ですが、なんだろう書きたい事を表現しきってない感が…。
そんな感じです。
もっと上手く表現できる力を付けたいです。
でもとにかく書き上げてみました。

後半、捏造さん達が出てきます(笑)
そんな感じの小説ですが、右下の方からどうぞ!

 

 


 沖田に手を引かれ、千鶴は広間へと通された。
 そこには既にいつもの顔ぶれが集まっており、故に視線も直ぐに千鶴へと集まる。

「お~い、総司!誰だよ後ろの別嬪さん」

 『女』にまず反応するのはやはりというか永倉だった。

「ん、うん」

 近藤達より先に向かったのだが、ここに来るまでの間沖田は終始無言だった。
 永倉の言葉にもはっきり答えない。

「総司?どうした、元気ねぇな」
「ねぇ、聞きたいんだけど」

 心配気に声をかけてきた原田にも返事をしないまま、沖田はそう口にする。
 それと同時に千鶴の手を握っていたそれに力を込めた。

「…私にお答えできることでしたら」
「近藤さんは、何で死ぬの?」
「なっ何を言ってんだよ総司!?」
「新八さんたちは黙ってて。教えてよ、千鶴ちゃん」

 千鶴ちゃん、と沖田が呼んだ事にその場にいた者達が目を瞠る。
 沖田が千鶴ちゃんとそう呼ぶのはこの屯所で預かっているあの少女だけだ。

「君が未来から来たって言うんだったら、知っているんでしょ」

 予想をしていた質問に千鶴はゆっくりと息を吐き、口を開いた。

「沖田さんはそれを知って、どうなさるんですか?」
「決まってるじゃない、原因があるなら排除するまでだよ」
「殺しちゃうんですか?」
「そうだね」
「でしたら、私を斬って下さい」
「は?君が…原因なの?」
「私もその場にいましたから。それから、歳三さん、島田さんそして、新選組の隊士さん達」
「何それ…皆いて近藤さんが何で死ぬのさ!」
「近藤さんは、敵に囲まれた私達を逃がす為に、ご自分から敵陣に投降なさったんです」
「土方さんいたんでしょ?」
「最初は歳三さんが一人で残って時間を稼ぐと仰っていたんですが…近藤さんが、局長命令だ、と。私や、隊士さん達と共に無事にここから逃げ出して、別動隊と合流するようにって」
「土方さんは近藤さんを見殺しにしたのっ?何で!」

 強く握られた手が、軋んだ。

「沖田さん」
「近藤さんがいなくちゃ新選組は成り立たないっ」
「近藤さんの後を、歳三さんは立派にお継ぎになりましたよ。近藤さんが亡き後、局長として最後の最後まで戦い抜けました」
「新選組の局長は土方さんじゃないっ近藤さんだっっ!」
「ちょっと待ってくれ!」

 沖田と千鶴の間に入って止めたのは、原田だった。
 目の前に現れた女を沖田は千鶴と呼び、そして彼女は未来から来たという。
 確かに彼女は自分達の良く知る少女に似ているが、未来から来たといわれても、はいそうですか、と納得は出来るはずがない。
 だがそれよりももっと重要なのは二人の会話の内容だ。

「近藤さんが死ぬ?…土方さんが局長?……最後の最後ってどういう事だ?」
「その言い方だと、新選組が無くなっちまうみてぇだな。…つか、総司」

 いつの間にか側に来ていた永倉と原田が沖田の肩に触れる。

「彼女の手を放してやれ、骨が折れちまう」
「…だな。落ち着いて、もう一回話してくれねぇか…。千鶴?」

 沖田から解放された千鶴の手をとって、原田がどこか困惑の色を滲ませながら彼女の名を呼ぶ。
 それに千鶴が小さく頷いた。

 

 

 

 
「本当に色んな事があったんだ」

 そう言って、土方は過去から来た千鶴を見る。

「これから、新選組には沢山の試練が待ち構えているのですね…」
「お前が今過ごしている時間…あの頃が一番新選組としても力があって、なんやかんやしながらも…楽しかったって思い出せるんだよな」
「土方さん」
「うん?」
「土方さんは今、お幸せなんですか?」
「ああ、もちろん。本来なら望めやしなかった幸せを、千鶴に貰ってる」
「でしたらきっと、皆さんも安心されると思います」

 湯飲みを卓の上に戻し、千鶴が顔を上げた。

「土方さんがずっと新選組の事を悲しいままに引きずっていらっしゃったら、近藤さんだって辛くて沈んでしまわれます」
「近藤さんが…だろうな…。あの人はそういう人だな」
「それに、新選組の誕生と終焉を見届けた土方さんがこうして生きていらっしゃるという事が、新選組が残した大切な記憶なのではありませんか?」
「新選組が残した…記憶?」
「記憶は思い出でもあり、駆け抜けた軌跡…そんな色々な物で、それこそがこの時代の新選組だって」
「この時代の新選組、か。面白い事を考えるな、千鶴」
「隊士だった人達が、新選組の生き様に共感した人達がそれぞれの胸に刻んだ記憶」

 

 
「「それがきっとこれから先もずっと残っていく武士の心だと、思います」」

 過去と、未来の千鶴の声が重なった。

 


 広間の中に千鶴の声だけが静かに広がる。
 これから起こる事、失っていく仲間達の事。
 未来から来た千鶴は嘘偽りなどなく語ってくれたのだと、その瞳が物語る。

「千鶴」

 広間の入り口に座り話を聞いていた土方が口を開いた。

「お前にとっての新選組は、何だ?」
「私にとっての新選組は…悲しい事も辛い事も嬉しい事も楽しい事も全部、全部詰まった大切な命そのものです」
「そうか」
「新選組は…産声を聞いて終焉を迎えたその時まで駆け抜けた歳三さんの生き様そのもの、つまり新選組は歳三さんなんです。慈しまない方がおかしいでしょう?」
「なっ何言ってんだよ、お前は」

 ふふっと千鶴が笑う。

「歳三さんが生きていてくれるから、私も生きていける…いつか必ず来る…別れの日が来ても…」
「千鶴ちゃん」
「はい、沖田さん」
「君、幸せなの?」
「これ以上ないというほどに幸せです」
「そ。なら、いいや。もう1つ聞きたいことあるんだけど」
「はい」
「未来の事こんなに僕達に話しちゃってもいいの?」
「多分、交わった時間がもとに戻れば、記憶の中から消えてしまうのではないでしょか?現に私も歳三さんもその様ですから」
「ふ~ん…近藤さんは僕が護る。新選組の剣である事が僕の生きる証だからね。未来なんて変えてやるつもりで生きていくよ」
「はい」
「未来が変わったら君、土方さんじゃなくて僕のお嫁さんになるかもよ?」

 意地悪げに沖田が言えば、

「残念ですけど、たとえ未来が変わっても私は歳三さんのもとへ嫁いでみせますよ」

 千鶴はそう言って笑顔を見せた。

「だってさ土方さん。未来の奥方は結構強いね」
「う、うるせぇぞ総司!」
「ところでさ、千鶴」
「如何なさいました?原田さん」
「お前、子供いんのか?」

 原田はそう言って千鶴のお腹を指差した。
 指摘された千鶴ははにかむ様に微笑み、自分のお腹を両手で抱いた。

「まだそんなに目立ってはいないと思うのですけど…分かりますか?」
「ちっちっ千鶴!まさかまさか土方さんの子供身篭ってんの?!」
「平助君…そんなに驚くことかなぁ?」
「だって土方さんだよ!」
「私は歳三さんの妻ですよ?」
「や、ま…それはそうなんだろうけど…なんかすっげー複雑っつーか…」
「私ね、男の子だと思うの。しかも双子」
「母親ってそんな事も分かるのか?」
「母親の勘です永倉さん。何となく、なんですけど…」
「双子だったら名前も二つ要るね。ね、どう思います未来のお父様」
「お、おお俺には関係ねぇだろうが!」

 赤くなった顔を隠す様に土方は横を向いてしまう。

「トシだったら『誠(まこと)』と付けそうだな」
「こっ近藤さん、あんたまで!」
「ああ付けそう付けそう」
「もう1つは…新選組の『新(しん)』とか?」
「どっちも土方さんらしいな」

 広間中に笑いが起こる。
 そんな中に、

「新の字は『あらた』とも読める」

 と、静かな声が申し出た。
 寡黙で知られる斎藤だ。

「一君いいね、それ!すっげー土方さんらしいじゃん」
「誠と新…だそうですよ、歳三さん」
「こっちに振るんじゃねぇよ」
「でも歳三さん、貴方の未来の子供なんですよ」
「だったら未来の俺が考えりゃあ良いだろうが」
「それは確かにそうですけど、皆さんが名付け親になって下さったらきっと喜ばれます!」
「じゃあ女の子の場合も考えとかなきゃね」
「そうだな。土方さんと千鶴の子で女の子だった場合…やっぱ『千歳(ちとせ)』だろ」
「千鶴の千の字と土方さんの歳の字で千歳いいね~!」


 ああでもない、こうでもないと未来の子供に贈る名前の話で盛り上がる。
 目の前に並べられたお膳の上の料理が冷え切ってしまうのも忘れて。

 


 そして…

 

 

「…え、…ち…うえ!」
「ん…」
「もぉ、父上ってば!」
「んぁ…?」
「こんなところで転寝なんて、風邪引いちゃいますよ父上!」

 幼いが自分に良く似た少女が頬を膨らませて肩を揺すっている。

「ん~ふあぁぁ…千歳か」
「千歳か、じゃないです!姿が見えないって母様が心配してます!」
「悪かったよ。桜を見てたらな…いつの間にか眠っちまったらしい。で、懐かしい夢を見た」

 座り込んだまま見上げれば、満開の桜がそこにあった。
 少女もそれに倣い桜を見上げる。

「お前が腹に宿った時、千鶴は男の子だと言ってたんだ」
「私が?」
「ま、男勝りのじゃじゃ馬娘だから、間違っちゃぁいねーけど?」
「父上!」
「しかも、双子だって言ってたな」
「……私が女の子で一人だったから、母様がっかりしたの?」
「まさか、んな事あるわけねぇだろうが。でも驚いてたな、絶対男の双子だって思ってたみてぇだからな」
「ふ~ん」 
「その頃に不思議なことがあってな。その夢だった」

 自分の前に現れた昔の千鶴。
 そして過去に行っていた妻の千鶴。
 日が沈む頃には自然と二人は本来の時間に戻ってきていた。
 過去の千鶴達からは記憶が消えた。
 しかし、未来の千鶴達から記憶が消えることはなった。

(きっと、未来が過去の上にあるからでしょうね。未来の上に過去は来ないから、記憶は消えるんだと思います)

 そしていつか記憶が戻るのだろう、思い出として。 
 そう、自分達の様に。

「父上、もう戻りましょう?母様達も待ってますって」
「そうだな。つかよ、いつまでお前は父上なんて呼ぶんだ?千鶴は母様で俺が父上って…父様じゃ嫌なのか?」
「何となく、です。」
「何となく?」
「何となくです!あ、ほら母様達が心配しすぎて待ちきれなかったみたい」

 少女の指差す方向には、桜色の着物に身を包んだ妻とその足元には小さな影が二つ見える。

「母様~!まーことー!あーらたーーーっっ!」

 少女が手を大きく振って呼びかけると、小さな影がそれに応えて大きく手を振り返して来た。

「母様は間違ってなかったよね父上」
「お前の次に生まれたのが双子だからな、これも驚いたが」
「母様ってすごいねって、あ、誠がこけちゃった!父上、ちゃんと来て下さいね、私先に行きます!」
「千歳も気を付けろよ」
「はーい!」

 少女の、娘の走る姿を見送って土方は立ち上がる。
 不思議な出来事からもう7年が経つ。
 あの時千鶴お腹にいたのは娘でその5年後双子に恵まれた。
 男児の。
 流石に二人して驚いた事を昨日の事の様に思い出せる。

「なぁ近藤さんよ、俺ぁ意外としぶてぇみてぇでさ、まだそっちには行けそうにねぇよ」

 花弁の舞う空を見上げる。
 名前はあの時に討論されたものから名付けた。
 だから土方家の子供達の名付け親は、新選組の幹部達という事になる。
 側に温かな気配が近付いてきた。

「歳三さん?」
「なぁ千鶴」
「はい」
「俺の中に、まだ新選組は残っていると思うか?」
「おかしな事を仰るのですね。残るもなにも、減るものでも消えるものでもありませんよ」
「そう、か」
「そうですよ。そして、受け継がれるものです」

 下の二人を姉である千歳に任せ、千鶴は夫の隣に並んだ。

「あの時の夢をご覧になっていたと千歳に聞きましたよ」
「懐かしい夢だった。今でも、あれがどんな意味を持っていたかなんて分かりゃしねぇんだが、でもあの日を境に、前向きになったような気がすんだよ」
「そうですね、何が何でも幸せになってみせるって思うようになりました」
「千鶴、感謝している。お前が俺の側にいてくれる事が本当に嬉しい」
「歳三さんが私と共に生きる事を選んで下さったからこそ、今があるんです」
「ああ。千鶴…愛している」
「私も歳三さんを愛しています。ずっと、ずっと」

 春特有の、強い風が吹き抜ける。
 それは一気に桜の木を駆け上り、満開に咲き誇る枝々を大きく揺らしていった。
 はらはらと散るそれは、青空に舞う雪の様だ。
 二人してその幻想的な風景に目を奪われる。

 

 生きている限り時は巡る。
 死した後も残された物たちと共に巡り行く。

 交じり合ったあの時間が、どんな意味を持っていたのか。
 それを知る事はできないのかもしれない。

 

「少し冷えてきたな」
「そうですね」

 妻の肩に腕をまわし歩き出す。
 歩む先には子供達が待っている。

 いつ散るとも分からぬこの命だが。
 それでも生きる意味が隣にある限り、諦めずに生き抜いてやると。
 改めて、誓った。

 

 

後編:終わり

 

拍手[123回]

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